sweet sweet
桔梗×珠美


桔梗先生はすごく私に甘い。 いつか、葵理事が桔梗先生は断らないと言ってたけれども、 逆に不安になるくらい甘くて。 だからいつだって私の方から本当にいいのかって念押ししちゃうくらい。 なのに、珍しくはっきり口から出た拒否の言葉。 猫を飼いたいといった私に対するはっきとした拒絶。 私は馬鹿みたいに口を開いて目を丸くして聞き直してしまった。 「今なんていいました?」 「嫌ですといったんです。」 「え?」 私は、抱き上げていた子猫をそっと地面に降ろした。 子猫は私に擦り寄ってきて、離れようとしない。 けれども、私はそれよりも頭が桔梗先生のはっきりとした拒絶でいっぱいだった。 「でも、かわいそうじゃないですか?」 「そうですね。」 「そうですねって。」 「でも嫌です。飼い主を探してあげるのはかまいませんが、 珠美が飼うというのは嫌です。」 「嫌って。私が世話できないと思ってますか?」 「いいえ、逆ですね。」 そういって、桔梗先生は自分の綺麗な巻き毛にいつものように触れた。 「逆?」 「あなたが猫の世話をしないなんてことはないでしょう。 でも、逆に猫にかまいっきりになるのが目に見えてますから。」 相変らず、いつもの調子で、しれっとそんなことを言う桔梗先生。 説得力があるようで支離滅裂なことを言っている。 「・・・桔梗先生、大人になってください。」 「遠慮しておきます。珠美を独占できる権利をみすみす奪われたくないですから。」 子猫は相変らず、足に擦り寄っている。 はやく飼い主を探してあげよう。 「それに子猫を新しく飼うと元いた猫がすねるっていいますよ?」 大きな猫は恥ずかしげもなく、しれっとそう言い放った。

でかねこ桔梗先生。 でも花宵のキャラはみんな同じようなこと言いそうだ。 むしろ言うな。 葵理事「俺がいるだろ、浮気者。」 ともゑ「珠美ちゃんは僕だけ見てればいいの!」 菫「(猫相手に)き、桐原は渡さないからな!」 綾芽「へぇ、そんなに世話したいの?なら俺の世話をしろよ。」 とかなんとか。

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