あまのじゃく


那岐は猫みたいで、今日も二人で息抜きに来たこの野原で、ふらふらしていたとおもいきや、 いきなり私のひざに頭を乗せて眠り始めた。 「ほんと気まぐれでわが道を行くよね。」 さらさらする金糸を梳きながら私はじわりと暖かい気持ちを感じた。 こんなにゆっくりできるのは少し久しぶりで。 太陽の下で那岐のことをゆっくりと見れるのも久しぶりだった。 見れば見るほどきれいな顔がそこにはある。 いつも開いていると射抜くような眼も今は伏せられていて。 すこしだけ女性的だなんて思った。 「女の子みたい。」 そういった、言葉に急に那岐が起き上がった。 「失礼だね。」 「ちょ、おきてたの?」 私の体をはさんで、両手を地面につく那岐の間で私は仰向けになるしかない。 「どのへんが女の子だって?」 『だからその顔が・・・』、そういう前に少し強引に横たえられて、キスをされた。 「那岐、だめ、こんなとこじゃ。」 完全に押し倒されているわたしは、太陽を背負った那岐の顔が良く見えない。 でも楽しそうだ。 「だめだってば。」 何度も、キスされて、どんどん深いキスも混じってきて。 「やだ、だめ。」 合間に私の拒否の言葉、でも那岐は止めてくれなくて。 やっと、唇が開放された時那岐は楽しそうに言った。 「やだ、やだって言われると逆にやりたくなるんだよね。」 「もう。」 「そういうもんだろ?」 「じゃあ、 いいよ。」 言ったらすぐに那岐が覆いかぶさってきて。 話が違うと思いながらもだんだん私の思考もとろけだして。 やだ、という言葉、消えていった。
たまにはいちゃいちゃ。

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